10月の末に、近畿地方にも木枯らし一号が吹きました。そしてもう11月です。朝晩、いよいよ寒さを感じる頃になってきましたが、皆さんはいかがお過ごしですか。我が家はとうとう炬燵が出るようになりました。
一年と少し前になりますが、このブログで若いころ住んでいた西荻窪の思い出の喫茶店「さかき珈琲店」の記事を書きました。
その後、通りすがりの方がこの記事の中のお嬢さん(チエコさん)が自らのブログで私のブログを紹介されてますと教えてくださいました。
それからチエコさんのブログをどうして見つけたのか。たぶん「さかき珈琲店」で検索したのでしょうね。見つけたときは、ちょっとどきどきして、しばらく迷いましたが思い切ってコメントしました。
そうしてネット上ではありますがほぼ35年ぶりの再会が実現しました。といっても、私はお店に客として通っていただけ、私がチエコさんと口を利いたのはたぶんコーヒーを注文するときだけだったと思います。チエコさんは私を知らないままの一方的な再会となりました。
私もチエコさんももう西荻窪を離れてずいぶんになります。思い出の「さかき珈琲店」も今はありません。外観を残して今は骨董店になっているそうです。
西荻窪の街もずいぶん変わってしまったようですが、懐かしい青春時代の共通の思い出として西荻窪や「さかき珈琲店」を共有していることで歳は違いますが同級生のようにつながっているのだと思います。
ネットのおかげで時と空間を隔ててこんな邂逅があるなんて考えもしなかったことですが、チエコさんのブログを読んだり、オフィシャルサイトを読んでさらに驚いたことがありました。
なんとチエコさんはあのヤマハポピュラーソングコンテストに入賞し、1979年5月に「伝書鳩」でレコードデビューされていたんです。
少しも知りませんでした。そのころ私はまだ西荻窪にいたのですが、田舎に帰る少し前の頃と思います。もう「さかき珈琲店」には通わなくなっていました。もしまだ通っていたら、お店で何らかの情報を得られたと思います。
銀座ナウなどのテレビ番組にも出ておられたそうですが、私は当時テレビを持っていませんでしたし、もし見ていてもそれが「さかき珈琲店」のお嬢さんとは気づかなかったのではないかと思います。
時間は経っていても、そうと知ればチエコさんの歌を聴いてみたいと思うのが人情です。YouTubeで検索してみましたがヒットしません。最後の手段、中古レコードをヤフオクで捜しました。
幸いそう手こずらずに「伝書鳩」が見つかり落札できました。しばらくしてセカンドシングルの「スマイル&グッバイ」も手に入れることができました。
聞いてみた歌声は、声に張りとパンチがあって、初々しさも感じさせる清新なものでした。1980年頃当時の雰囲気を思い出させてもくれます。
こちらは私が作成してYouTubeにアップした「伝書鳩」です。アナログからデジタルに変換する装置を使ってデジタルコピーしたのですが、音の精度は今ひとつかも知れません。
おまけに針がレコード盤に降りる音が載ってしまっています。ソフト側で削除できると思うのですがそのままにしました。ご愛嬌とお笑いください。
「伝書鳩」のジャケット写真は、売り出すにあたってイメージ作りされているように思います。当時この写真を見ていても、「さかき珈琲店」のお嬢さんと同一人物とは気づけなかったかも知れません。
ネットで探している時、このレコードを探していると言う書き込みがあったりしました。当時注目があったのではないかと思います。
B面の「イッツ・トゥ・レイト」はこちらで聞くことができます。→http://youtu.be/DEVe-dXKsq0
続いてセカンドシングルの「スマイル&グッバイ」です。
この曲は、雰囲気を重視したデビューシングル「伝書鳩」に比べると明るくアップテンポに仕上がっていて、歌唱力と張りのある声を前面に出している気がします。ジャケット写真もこちらは顔がアップになっていて、私が知っているチエコさんに近いです。
B面の「マジックミラー」はこちらからどうぞ→http://youtu.be/Jsae9JhXWqY
YouTubeでは歌詞カードが読みにくいので別に貼り付けます。いずれもクリックすると大きくなって読みやすくなります。
A面の「伝書鳩」もB面の「イッツ・トゥ・レイト」も作詞、小林和子/作曲、都倉俊一/編曲、戸塚 修になってます。この顔ぶれ見てもレコード会社かなり力入っていたように思います。
こちらも作詞、及川恒平/作編曲、惣領泰則になっています。
及川恒平さんは「六文銭」にいた方だと思います。自作自演の「面影橋から」というシングルレコードを買ったことがあります。
その後チエコさんは長野に嫁がれて、しばらく音楽活動を休止されていたようですが、現在は渡辺チエコさんとして地元長野を中心にして音楽活動されているようです。お近くの方は是非どうぞ。
チエコさんのブログはこちらです。→http://blog.goo.ne.jp/koechimaru?fm=rss
オフシャルサイトはこちらです。→http://www.geocities.jp/zizichieko/
この記事へのコメント
プリウス
とても綺麗な方ですね!!
・・・ジャケット写真は30年も前なのに、今のお写真でも変わらない!・・・
そらへいさんの青春の1ページ以上に刻まれた方と今はブログでお話が出来るなんて素晴らしいことだと思います!!
・・・チエコさんのブログの、”最近のコメント”も読んでしまいました!・・・
青春の思い出!!。。「バンザイ!」
cafelamama
さかき珈琲店のちえこさんの話、清々しくていい思い出ですね。
そらへいさんの中で当時は浮上しなかった思いは、
やはり恋だったんでしょうね。
「恋は遠い日の花火ではない」というコピーのCMがありましたが、
フランス映画を観ていると、
50代~60代の男性が、20代~30代の女性と対等な関係で
恋をしているシーンが描かれています。
日本人がそういう恋愛ができるかどうかわかりませんが、
どこかでそういうものに憧れたりもします。
夏炉冬扇
ドキドキ、わかります。
song4u
心に残る記事が多いそらへいさんのブログの中でも、「さかき珈琲店」は別格です。
記事自体もさることながら、この後の展開がまるで物語かドラマのよう。
こんなことがあるのか? ・・・といっても決して過言ではないと、そらへいファンの誰もが
そう感じていることと思います。
チエコさんも確認されてますね、youtubeの「伝書鳩」。
何か妙に嬉しいなあ、こういうの。
外野がどうのこうの言うもんじゃない、と分かってるつもりではいるんですけど。
思わず相好が崩れてしまう。^^;
しばちゃん2cv
ski
いい声ですし、すごい歌唱力ですよね。デビューでこれっていうのは凄いです。
曲もいいですね。このころの音楽は凄くアレンジと演奏力があると思います。デビュー作でこの曲とは凄い人だと思います。
音楽活動を直ぐ辞めてしまったのはもったいないですよね、これからのご活躍に期待です。
yukky_z
何とも、ドラマティックな再会でしたね~! ヒューヒュー(^^)!!
しかし、榊 チエコさんの お名前も、曲も全然知りませんでしたぁ^^;
su-nya
子供時代うちにあった家具調、箱型の蓄音機&ラジオを思い出したりして。ドラえもんがいたら、あれを今そっくりそのまま持ってきてほしいです。
そして榊チエコさんの思い出と歌声が妙に切なく聞こえました。
昔行き交った人との邂逅をfacebookで、と思って登録まではしましたが
やっぱり実名でのネットのやりとりは怖いような気もして
そして思い出はそのままでもいいのかと思ったりして
その先の一歩はなかなか踏み出せません。
himanaoyaji
私も知りあった人(プロのjazzピアニスト)のライブを12月に聴きに行く予定です。 (^-^)。
たいへー
最近は御無沙汰ですので。
まあ、長野に・・・ FM長野をよく聴きますが、
今のところ、その名前は確認できておりません・・・^^;
駅員3
YouTubeは今晩聞かせて頂きます。
katakiyo
そらへい
こんばんは
私がせっせと「さかき珈琲店」に通った気持ち
わかっていただけたでしょうか(笑)
ネットでの再会、
本当に当時はコーヒーの注文でしか口を利かなかったのに
不思議といえば、不思議です。
わりとしんどいことが多かった青春時代ですが
こんなプレゼントもあるとは当時、思いもよりませんでした。
そらへい
こんばんは
ほんとうにインターネットの世界になって、
かつては考えられなかったことが現実になる
怖い面もありますが、すごい時代なりましたね。
恋だったかどうか、私の範疇ではあくまで淡いものでしたね。
それだけに今の出会いが不思議です。
おっしゃるようなフランス映画のような恋愛、
してみたいものですね。
年をとった今だからこそ、できることもあると思うのですが
ま、私では少し荷が重そうですが・・・
そらへい
こんばんは
私はくっきりとチエコさんを覚えていますが
チエコさんにとっては、私は一人の客に過ぎませんでしたからね。
ブログの世界でもちょっと緊張したり、
勇気がいったりすることありますね。
そらへい
こんばんは
チエコさんのレコードを入手したときからいつかユーチューブに
アップしたいと思いながら、手間もあってぐずぐずしていました。
そして、何よりご本人さんの了解を得る必要があると思いましたので
少し、逡巡してました。
結果的に、喜んでいただけたようで、やってよかったと思います。
今は廃盤になったレコードですがユーチューブにアップすることで
チエコさんもご自分の歌を聞きなおすことができましたし、
ほかの方にも、チエコさんの歌を広く聞いてもらえるのは
いいことだと思います。
ネット上の再会や、すでに廃盤になったレコードが
蘇るなんて、インターネットやpcの時代ならではのことですね。
ネットやpc、悪用されたりすることもありますが
こういうことに利用できるとうれしいですね。
そらへい
こんばんは
生き方にもよりますが
普通は年月を重ねると思い出も増えます。
取り立てて、何かを探そうとしたわけでもなく、
思い出を記述していたら、たまたまこんなことになりました。
そらへい
こんばんは
当時はよく行く喫茶店で、お店をお手伝いされている
きれいな娘さんという認識しかなかったのですが
まさか、歌手デビューされているとはね。
歌もうまいし、声もきれいですね。
今日、FMで言ってました。
CDを出すことだけが音楽活動ではない、と。
チエコさんも歌うことをご自分のライフワークとして
今も活動されているのは、すごく素敵なことと思います。
そらへい
こんばんは
再会といっても、一方的なんですが・・・
榊チエコさん、今は渡辺チエコさんとして
地元長野を中心に活躍されていますので
よろしくお願いします。
そらへい
こんばんは
ぷちっと言う音、レコードならではですからね。
私の部屋には、もらい物ですが木製の手回し蓄音機あるんですよ。
今は、ほとんどアンティーク状態ですが。
チエコさんの思い出と歌声を切なく捉えていただいて
ありがとうございます。
探そうとしたわけではなく、偶然なんです。
だからよかったんだと思います。
FACEBOOKは私も実名ということで、手を出していません。
誕生日のパーティにたくさん押し寄せてこられると困りますしね。
若いころ、放浪のような生活をしてましたから、
いろんな人と出会ったり分かれたり・・・
男女に限らず今でも連絡取りたいひといるのですが
私の読者にいないかなぁ。
そらへい
こんばんは
小野孝司さんのことですね。
テナーサックス奏者Bob Rockwellとも競演されたようで
すごいですね。
皆さんがんばっておられるのを聞くと
なんとなく勇気付けられますね。
そらへい
こんばんは
西荻と長野、
たまたまですがたいへーさんと一緒ですね。
今は、渡辺チエコさんとして
長野、たぶん市内でライブを中心に
活動されているのだと思います。
そらへい
こんばんは
私も西荻窪には、4年おりました。
楽しかったこと、つらかったこと
いろんな思い出の詰まったところです。
そらへい
こんばんは
ありがとうございます。
ごく個人的な思い出話の続きでしたが
そう言っていただけてうれしいです。
yoko-minato
ブロガーさんからこちらのブログを教えていただきました。
全部ではないのですが、読ませて頂きました。
音楽にとてもお詳しいのですね。
駅員3
錆の部分以降が意外にもパンチが効いているのは、出だしから考えられないですね。
透明感ある歌声に思わず聞き入ってしまいました。
ken
うーん残念ながらきおくがありません。
この時代らしい曲ですね・・・聴き入りました
ちょうど青春のころの感じですね。
そのころなら松原みきが好きでした。
そらへい
はじめまして
ご訪問、&コメントありがとうございます。
音楽は好きですが詳しいというのとも少し違うようです。
どちらかと言うと下手の横好きです。
これからもよろしくお願いします。
そらへい
こんばんは
出だしの雰囲気のある歌い出しから、後半は声を張り上げて
歌い込んでいってますね。80年頃の流行だったのでしょうか。
声は、パンチのある張りのある声でインパクトありますね。
そらへい
こんばんは
時代の雰囲気を醸しだしてますよね。
この頃はアイドルも目白押し、
日本の歌謡界も元気だった頃なんでしょうね。
私は青春を閉じて、田舎に帰るところでした。
お水番
チエコさんの歌、なにかなつかしい感じがしますね。
watmooi
行ったことのない喫茶店なのにそこにいたような気がして
なんだかドキドキしてしまいました。
きれいな方で、声もいいし、とてもいい雰囲気。
やはりどこかなつかしさを覚えます。
あの頃には戻れませんが、ちょっとセンチメンタルになってしまいました。
そらへい
こんばんは
ネットがなかった時代では考えられなかったネット上でのつながり、ありますね。ジャズ喫茶、「サムライ」の件もそうでした。
チエコサンの歌、80年代を髣髴とさせるところがありますね。
そして、ほとんどはじめて聞くのにずっと昔に聞いたような
懐かしい気がします。
そらへい
こんばんは
東京時代は、いろいろな人に出会って、会ったり分かれたりするのが
当たり前のことでした。ちょっと冷たいようなさびしいような・・・
それが30数年も経って、ネットの社会でまた出会えるとは、
当時は考えもしなかったことです。
チエコさんの歌は最近知ったばかりなんですが
youtubeにアップするため何度も聴いていたら
歌が頭の中に焼きついてしまったのか、曲が頭の中で広がって
当時の西荻での生活が蘇ってくるようです。
watmooiさんのフラワーアレンジメントと同じように、
チエコさんも歌を自分のライフワークとして活動されているのは、
素敵なことだと思います。
ぼんぼちぼちぼち
最近は、駅近くに沖縄そばの店がオープンしやした(◎o◎)b
一度、そらへいさんが住んでいらした時代の西荻にワープしてみたいでやす(ーoー)
そらへい
こんばんは
西荻、以前に行ったのは、たぶん10年あまり前だったと思います。
とおりの雰囲気は似ているのに、一軒一軒ガラッと変わっていた気がします。駅前南口出てすぐに以前は菅原文太さんのお店がありました。
私も、できることならかつての西荻にワープして、ぼんぼちぼちぼちさんやたいへーさん、駅員3さんたちと会ってみたいです。